植物の生長について

植物の生長について

ここでは、低カリウム野菜の栽培原理を説明します。低カリウム化栽培を説明する事前準備として、通常の植物の栽培方法と栽培原理を説明いたします。

植物の生長に関係する要因には、様々な要因がありますが、室内栽培に限定すると要因も限定的になるために理解しやすくなります。

植物の生育には、空気、水、栄養素、温度、湿度、光強度、光照射時間、水やり間隔、が影響します。

空気や水は十分にあるものとすると、栄養素、温度、湿度、光照射時間、水やり間隔が重要です。温度、湿度は、エアコンや加湿器、除湿機でコントロールできますが、季節変動を受けやすい要因です。自宅の室内では、夏場と冬場の室温には大きな差があることが普通です。残りの、栄養素、光強度、光照射時間、水やり間隔は、コントロールが可能です。

成長因子のイラスト

植物に必要な栄養素

大量に必要とされる三大栄養素は、窒素、カリウム、リンです。

窒素には、硝酸態窒素(NO3-)と、アンモニア態窒素(NH4+)があります。アンモニア態窒素は、バクテリアに分解されて硝酸態窒素に変換されてから、植物に取り込まれますが、一部は、アンモニア態窒素のままでも取り込まれます。吸収された窒素は、生命の基本物質であるタンパク質に合成され、植物の生命を維持することに使われます。

リンは、ほとんどがH2PO4-イオンで吸収されます。光合成や生命維持にかかせない成分です。リンが不足すると生長は止まってしまいます。

カリウムは、K+イオンで吸収されます。その吸収にはCa2+が欠かせません。カリの働きは、(1)機構の開閉、(2)と光合成との関係、(3)糖の転流、並びに、呼吸との関係、(4)酵素の活性化やタンパク質代謝との関係、(5)水分やpHの調整との関係、(6)有機酸との関係があると言われています。カリウムは、植物体内では、イオンの形で存在するので、その機能は、未だ、十分に明らかになっていないと言われています。

他にも、マグネシウム、カルシウム、イオウが必要です。

また、微量元素として、鉄、銅、シリカ、亜鉛、モリブデン、ほう素などが必要です。銅やシリカ、亜鉛などは、水道水に含まれている量で十分です。

詳しくは、山崎,”養液栽培全編”,博友社,1982.を参照してください。

栽培に必要な温度、湿度

植物にとって、いい季節は春と秋です。日照時間は12時間、気温は20度前後、湿度は60%以上がベストな環境です。ところが、日本には四季があり、気温や湿度は季節ごとに変動します。一般に、植物は過度の乾燥を嫌います。また、高温で乾燥しすぎると、ハダニやアブラムシなどの害虫が発生することがあります。

夏場と冬場に分けて考えましょう。

高温で徒長する品種に注意

夏場、室温が24度を超えると、レタスなどの葉物野菜では、抽苔が起こり、茎が伸びて花が咲くようになります。抽苔を抑制するには、光照射時間を10時間程度に短くすること、抽苔しにくい晩生品種を選ぶこと、になります。一方で、トマトや唐辛子などの実物野菜では、24度以上の高温でよく育つようになります。室内では、夏場にエアコンで室温を下げることが多くなります。エアコンからの冷気は、乾燥しているので、室内の湿度は低下します。湿度が40%RH以下になるようであれば、加湿器などで加湿するのが良いでしょう。

冬場の寒さに弱い品種に注意

冬場では、室温が5度以下にならないことが望ましいです。室内での氷点下の室温は望ましくはありません。葉物類は、15度から20度の室温でよく育ちます。高温を必要とする、バジルやトマト、唐辛子では生育が悪くなります。冬場は、湿度が高くなりますが、暖房が長引くと、乾燥することもあります。湿度が40%RH以下になるようであれば、加湿器などで加湿するのが良いでしょう。

逆に、寒さに強い品種もあります。レタス等の葉物類やほうれん草、白菜などは温度が低いほうが甘みが増しておいしくなります。室内栽培は、高温になりやすい夏場よりも、むしろ冬場の方がよく育ちます。

栽培に必要な光強度と照射時間

植物の生育に必要な光強度は、1500Lux以上、3万Lux以下の範囲になります。光強度が弱すぎると、ヒョロヒョロのもやし状態で徒長していきます。逆に、光強度が強すぎると、強光障害を受けて枯れてしまいます。

発芽して、苗が小さなうちは、光合成能力も低いので、弱い光で育ちますが、大きくなるにつれ、強い光が必要になってきます。

光源からの光強度は、距離の自乗に比例します。植物の草丈が伸びて、光源に近づけば近づくほど、二乗で光強度が高まります。

光強度に関しては、弱光を好む品種でなければ、あまり気にする必要はありません。弱光を好む品種には、チャービルがあります。光が強いと葉っぱに斑点が出て枯れます。

光照射時間に関しては、もっとも問題が少ないのは、春秋の日照時間と同じ12時間照射です。12時間以上照射すると、生長は早まりますが、過度の生長速度による障害が出てきます。葉っぱに茶色いシミのような模様がでてくるチップバーンも、生長が早すぎるために発生する生理障害です。実物野菜では、果実が裂ける原因にもなります。また、12時間以上の照射では、長日周期になり、短日周期植物の花は咲かなくなります。

光照射時間だけでなく、光の点滅周期も生育に関係します。連続で同じ強度の光を照射するよりも、PWM(Plus Width Modulation)で、短期間にONとOFFを繰り返すようなパルス照射の方が、生育が良くなります。また、パルス照射の方が、連続点灯と比較して、省電力であり、光源の発熱も抑えることができ、光源の寿命を延ばすことができます。アイティプランターはPWM制御のLEDを光源として使っているので、生育が良く、省エネで長寿命です。

植物に必要な栄養素

大量に必要とされる三大栄養素は、窒素、カリウム、リンです。

窒素には、硝酸態窒素(NO3-)と、アンモニア態窒素(NH4+)があります。アンモニア態窒素は、バクテリアに分解されて硝酸態窒素に変換されてから、植物に取り込まれますが、一部は、アンモニア態窒素のままでも取り込まれます。吸収された窒素は、生命の基本物質であるタンパク質に合成され、植物の生命を維持することに使われます。

リンは、ほとんどがH2PO4-イオンで吸収されます。光合成や生命維持にかかせない成分です。リンが不足すると生長は止まってしまいます。

カリウムは、K+イオンで吸収されます。その吸収にはCa2+が欠かせません。カリの働きは、(1)機構の開閉、(2)と光合成との関係、(3)糖の転流、並びに、呼吸との関係、(4)酵素の活性化やタンパク質代謝との関係、(5)水分やpHの調整との関係、(6)有機酸との関係があると言われています。カリウムは、植物体内では、イオンの形で存在するので、その機能は、未だ、十分に明らかになっていないと言われています。

他にも、マグネシウム、カルシウム、イオウが必要です。

また、微量元素として、鉄、銅、シリカ、亜鉛、モリブデン、ほう素などが必要です。銅やシリカ、亜鉛などは、水道水に含まれている量で十分です。

詳しくは、山崎,”養液栽培全編”,博友社,1982.を参照してください。

栽培に必要な光強度と照射時間

植物の生育に必要な光強度は、1500Lux以上、3万Lux以下の範囲になります。光強度が弱すぎると、ヒョロヒョロのもやし状態で徒長していきます。逆に、光強度が強すぎると、強光障害を受けて枯れてしまいます。

発芽して、苗が小さなうちは、光合成能力も低いので、弱い光で育ちますが、大きくなるにつれ、強い光が必要になってきます。

光源からの光強度は、距離の自乗に比例します。植物の草丈が伸びて、光源に近づけば近づくほど、二乗で光強度が高まります。

光強度に関しては、弱光を好む品種でなければ、あまり気にする必要はありません。弱光を好む品種には、チャービルがあります。光が強いと葉っぱに斑点が出て枯れます。

光照射時間に関しては、もっとも問題が少ないのは、春秋の日照時間と同じ12時間照射です。12時間以上照射すると、生長は早まりますが、過度の生長速度による障害が出てきます。葉っぱに茶色いシミのような模様がでてくるチップバーンも、生長が早すぎるために発生する生理障害です。実物野菜では、果実が裂ける原因にもなります。また、12時間以上の照射では、長日周期になり、短日周期植物の花は咲かなくなります。

光照射時間だけでなく、光の点滅周期も生育に関係します。連続で同じ強度の光を照射するよりも、PWM(Plus Width Modulation)で、短期間にONとOFFを繰り返すようなパルス照射の方が、生育が良くなります。また、パルス照射の方が、連続点灯と比較して、省電力であり、光源の発熱も抑えることができ、光源の寿命を延ばすことができます。アイティプランターはPWM制御のLEDを光源として使っているので、生育が良く、省エネで長寿命です。

植物の生長過程

先ず初めに、植物の生長過程を見ていきましょう。植物の種を蒔くところから、収穫するまでに、どのように生長していくのでしょうか。一般に、植物の生長は、ゴルペルス曲線やロジスティック曲線で近似できます。横軸を時間、縦軸に植物の重量(新鮮重)を取れば、S字型の曲線になります。播種後の発芽すると、種からは根や子葉がでて、葉が展開して、茎が伸び、本葉が作られていきます。本葉がでるまでは、生長は緩慢で変化が少ない期間になります。本葉ができて展開してくると、生長は加速していきます。大きくなってくると、生長速度は遅くなり、やがては、生長限界に達します。

植物の生長過程を理解していると、生育過程における重量増加を測定することで、その後の生育状況を推定することができるようになります。日々の植物の重量増加を記録して、ロジスティック曲線に近似すれば、この先、どのように生長していくかが分かるようになります。ただし、品種ごとに、生長曲線が異なるので、最終的に、どれくらいまで大きくなる品種なのかは、予め知っておく必要があります。

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